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CAD・PC製品レビュー

操作体系を刷新した国産3次元CGソフトの最新バージョン

Shade 10

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インターフェイスの改善により操作性が向上

一見、従来バージョンと大きな変化がないように見えるインターフェイスだが、操作体系を見直すことで、より作業がしやすくなっている。画面内に4分割表示されている「表示ビュー」では、正面/背面/上面/底面/右面/左面/UVを任意に切り替えて表示させることが可能だ。



インターフェイスを変更し操作性を一新

 今回新たにバージョンアップを迎えたShadeは、多くのユーザーから支持を集めている国産の統合型3次元CGソフトだ。前バージョンまでは操作の中にも手間がかかると感じられる部分があったが、新バージョンではインターフェイスが変更されただけでなく、操作関連の機能が強化され、スムーズに操作できるようになっている。
 まず目を引く新機能は「マニピュレータ」の搭載だ。マニピュレータは、X/Y/Z各軸の編集方向を示しており、各表示ビューに表示される。このマニピュレータをマウスで操作することで、表示ビューから直接オブジェクトの編集作業が行える。従来、オブジェクトの移動/回転/拡大/縮小といった編集作業はその都度[ツール]パレットにマウスを移動させて作業内容を指定し操作する必要があったことを考えると、マニピュレータによって操作手順が簡略化されたことは、作業時間全般の短縮につながるだろう。
 表示ビュー画面は、[透視図]ビュー以外にも[上面図][底面図][UV]などが用意されている。モデルの表示だけでなく、任意の表示ビューからUVの編集や確認が行えるため、従来の「UVマッピングエディタ」は廃止され、表示ビューからUV座標へのテクスチャの位置合わせが可能となった。

 



簡潔になったオブジェクトの調整とイメージマッピング設定

 もう1つ注目したいのが、オブジェクトを選択する際、「バウンディングボックス」が表示されるようになった点だ。これは、オブジェクトの周りを囲うように表示される赤い枠で、枠に合わせてオブジェクトをスナップできる機能だ。壁同士を合わせたり、床に家具を配置する場合などに有効だ。
 オブジェクトサイズの修正は、数値入力にも対応。[形状情報]ウィンドウの[バウンディングボックスサイズ]に数値を入力をすることで、形状や中心の座標位置を厳密に設定できる。
 「ボックス投影」機能により、イメージマッピングを行う際の手間が軽減された点も見逃せない。従来は、例えば、壁などに投影マッピングする場合、オブジェクトの形に合わせた振り分けなどに苦慮することがあった。だが、「UV編集モード」にボックス投影機能が追加されたことにより、軸の方向を問わずにマッピングを一度で済ませることが可能となった。また、元サイズに関係なくオブジェクト形状に合わせてテクスチャを貼り込めるようになったのも大きな変更点といえる。


処理時間の短縮を意識したレンダリング手法の強化

 レンダリング手法の種類も増強された。グローバルイルミネーション(以下、GI)を利用したレンダリングは、光の透過や照り返しの計算を重ねることで写実的な描画ができるのが特徴だが、その半面、処理には多分に時間を要することが多い。新たに搭載した「ドラフトレイトレーシング」では、レイトレーシングのエンジンを利用しながらも、光の光沢や反射など時間のかかる照明計算を省略することで、比較的短い計算時間ながらレイトレーシングと比べても遜色ない結果が得られる。これは本格的にレンダリングを行う事前のテストレンダリングに使えそうだ。
 現在GIを使用したレンダリング手法の主流となっている「パストレーシング」も強化され、「フォトンマップ」と同時に使用できるようになった。この機能強化により、GIはパストレーシングで行い、光の反射や屈折(コースティクス)はフォトンマップを利用するといった使い分けができるようになり、短時間でより効率的なGI計算が行えるようになっている。もちろん、「ラジオシティ」や「トゥーンレンダラー」「CALLISTO」といった従来から搭載されているレンダリング手法も健在だ。
 今回のバージョンアップは、これまでShadeを使いこんできたヘビーユーザーも納得できる仕上がりではないだろうか。操作性の見直しのみならず、UV編集の利便性の向上やレンダリング手法の強化など、堅実な機能改善がソフトのあちこちに見られる。既存ユーザーにも新規ユーザーにもお勧めの1本だ。

 

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新機能「マニピュレータ」による直観的な形状変更

表示ビューに表示されるX/Y/Z軸方向の矢印が「マニピュレータ」。従来のパレットを使った操作よりも素早く直観的な操作が可能だ。マニピュレータをマウスでドラッグ操作することにより、選択中のオブジェクトの移動/回転/拡大/縮小などが行える。

 

 

 

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オブジェクト調整に真価を発揮する「バウンディングボックス」

選択中のオブジェクトを囲うように表示されている赤い枠が、スナップ機能を持つ「バウンディングボックス」。左図では住居モデルの1階と2階をスナップし接合している。バウンディングボックスで囲まれている選択中のオブジェクトの形状は、[形状情報]ウィンドウで数値による厳密な調整が可能だ。

 

 

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32_5_2.jpg マッピング作業の視認性が向上

[図形]ウィンドウ左上のアイコンでは[オブジェクトモード][形状編集モード][マッピング座標編集モード]など、各表示ビューの表示が変更できる。表示を[マッピング座標編集モード]に切り替え、[表面材質]ウィンドウのテクスチャの[位置&サイズ]で[実寸]を選択することで、3次元空間内でテクスチャの貼り付けに特化した表示となり、より効率的にマッピング作業が行える。

 

 

 

 

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UV編集モードに「ボックス投影」が追加

従来、X/Y/Zの特定の軸に合わせて設定しなければならなかったイメージマッピングが、方向を問わず貼り付けられるようになった。通常オブジェクトの形が複雑になると、貼り付けたテクスチャがずれてしまうことがあるがが、「ボックス投影」では均等に張り付けられる。

 

 

 

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ここで紹介した以外のグレード別新機能/機能強化一覧(抜粋)

 

 

 

 

 

 

 

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「パストレーシング」と「フォトンマッピング」を組み合わせたレンダリング

従来までは「パストレーシング」のみでは、コースティクスを発生させることができず、逆に「フォトンマッピング」のみでは、画像のノイズが発生しやすく、ノイズを消そうとすると計算時間が増大していた。新バージョンでは互いの利点を生かし、かつ計算時間を短縮したレンダリングができるようになっている。

 

 

 

 

価格●Professional版 105,000円/Standard版 45,000円/Basic版 12,800円(いずれもパッケージ版価格) 

問合せ●イーフロンティア 

TEL●03-3267-1126 

URL●http://shade.e-frontier.co.jp/

動作環境 ●
■Windows版:OS...Windows XP Professional(32bit版/64bit版)/Vista(32bit版/64bit版) CPU...Intel Pentium III、EM64Tプロセッサ、またはAMD Athlon XP、AMD64プロセッサ メモリ...1GB(2GB以上を推奨) ハードディスクの空き容量...2GB以上 グラフィックスカード...NVIDIA GeForce FX 5200シリーズ以降、ATI RADEON 9000以降、Intel GMA 950以降 (NVIDIA Quadroシリーズ以降を推奨) モニタ解像度...1,024×768ドット以上(1,280×1,024ドット以上を推奨)、24bitカラー以上必須 ■Macintosh版:OS...Mac OS X 10.4.11、10.5 CPU...PowerPC G4、G5、またはIntel Core、Xeonプロセッサ メモリ...1GB(2GB以上を推奨) ハードディスクの空き容量...2GB以上 グラフィックスカード...NVIDIA GeForce FX 5200シリーズ以降、ATI RADEON 9000以降、Intel GMA 950以降 モニタ解像度...1,024×768ドット以上(1,280×1,024ドット以上を推奨)、24bitカラー以上必須

 

長嶋竜一


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