
さまざまな操作を一元的に行える使い勝手のよいインターフェイス


サーフェスとソリッドの融合で自在なモデリングが可能
「図脳RAPID3D PRO Ver.8」(以下、図脳RAPID3D)は、フィーチャベース特有のパラメータや拘束条件に煩わされない、直観的な操作性を備えた製造業向け3次元CADだ。安価ながら、サーフェス、ソリッド双方のモデリング機能を持ち、さまざまな形状のモデルが作成できる。
サーフェス/ソリッドを組み合わせた
強力なモデリング機能
サーフェスモデルをソリッドモデルのように利用できるた
め、複雑な曲面を持つサーフェスでソリッドを切断するこ
とで、ソリッドモデリングだけでは難しい、複雑な曲面を
持ったソリッドモデルを作成できる
モデルの頂点ごとに生成方法を指定できる「頂点フィレット」や、始点終点間で異なる半径のフィレットを作成できる「徐変フィレット」などを備え、自由なコーナー処理が可能だ。筆者は、機械部品の設計から製造までを一貫して行っているが、複雑なフィレットが作成できるため、まれにCAMで正しく読み込めないことがある。その場合は、フィレットを「距離」と「稜線形状を保持」で作成すれば問題を解消できるが、この点はぜひ改善してほしい。
自由度の高いフィレット機能
頂点ごとにフィレットの生成方法を設定できる「頂点
フィレット」や、2点間でさまざまな半径を設定して複雑
なフィレットを作成できる「徐変フィレット」機能を搭載。
極微細切削加工が進化しつつある現在、3次元CAMに読み込むCADデータは、小数点以下6ケタ以上の高精度なものが必要だ。図脳RAPID3Dは、高精度のCADカーネルにより、高精度幹データを作成できる。データは「STL」や「IGES」などの形式で出力できるが、IGES出力時に、図脳RAPID3D独自の曲面形式「Gregoryパッチ」を、ほかの曲面に自動変換できるようになれば、より便利になるだろう。
多彩な曲面評価機能
モデルの曲面を検討する「曲面評価」機能では、等高線
表示、曲面/曲線の連続線表示のほか、ゼブラシェー
ディング表示、環境マップシェーディング表示などが用
意されている。曲面修正では、幾何情報変更による修
正、不整合曲面の貼り直しといった「ヒーリング」機能も
搭載している。
特筆すべき機能の一つが、「ボス作成」機能だ。ボスに限らず、さまざまな輪郭形状を押し出してソリッドモデルを作成できる。基本形状を1つ作っておき、分担して細部を作成し、集合演算をまとめて行うことも可能だ。同機能を応用すれば、一度では切削加工できない細かい部分形状を持つ「電極モデル」なども簡単に作れる。強いていえば、幅と深さを数値指定して、数値より狭い凹角やR部分が色別表示できるような評価機能があれば、自社加工機で加工できない部分を探しやすく、2次加工方法を検討しやすくなるだろう。また、以前からある機能だが、複数ファイルを並べて表示し、ファイル間でモデルをコピー&ペーストできるので、既存モデルの再利用により作業効率化が図れるのもよい。
安価ながら強力なモデリング機能を持ち、設計から加工まで十分に活用できるため、設計製造業務の中核となりうるCADといえるだろう。




