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CAD・PC製品レビュー

データ収集、ドキュメント統合、3次元データ機能を強化したPDF作成ソフト

Adobe Acrobat 9 Pro Extended

acrobat_01_2.jpgポートフォリオ機能では、データを1つのPDFファイルにまとめて、レイアウトやカラーを選択して背景を変えたり、表紙とヘッダを追加しタイトルを付けることができる

 Adobe Acrobat 9ファミリーは「Acrobat 9 Standard」「Acrobat 9 Pro」「Acrobat 9 Pro Extended」の3製品で構成されている。最終配布用のファイル形式として使われていたPDFファイルだが、アドビ システムズが勧めているのは、作成中のデータを複数人数で確認/検討するなど、業務におけるPDFファイルの活用だ。Adobe Acrobat 9ファミリーでは、情報をわかりやすく伝えるなど、円滑な共同作業を実現する点に開発のポイントが置かれているようだ。

 

各種データを1つにまとめるポートフォリオ機能
 今回レビューを行ったAcrobat 9 Pro Extendedには、文書/ビデオ/音声/3次元オブジェクトデータなど、複数種類のファイルを1つのPDFファイルにまとめ、表紙やヘッダを付けてわかりやすくする「ポートフォリオ」機能が追加された。これまでも複数のファイルを1つのPDFファイルにまとめることはできたが、ポートフォリオでは、扉ページの作成や見せ方のデザイン、ファイルを表示する順番などの詳細な設定が行える。各ファイルの内容説明も記載できる。また、各ファイルに対応したソフトがインストールされているパソコンでは、ファイルをポートフォリオ上でプレビューできる。この機能は、大きなプロジェクトの際に煩雑になったデータを作業経過や日付別にまとめるなど、データ管理に役立つであろう。
 作成したポートフォリオはAdobe Acrobat 9ファミリーと無償のPDFビューワ「Adobe Reader 9」で閲覧できる。旧バージョンでポートフォリオを開いた場合、中に含まれているファイルの確認はできるが、ポートフォリオは再現されない。

 

Acrobat 3Dの統合により3次元データの埋め込みが可能
 Acrobat 9 Pro Extendedには「Acrobat 3D」の機能が統合され、3次元のCADデータを埋め込むことが可能となった。AutoCADで作図したDWG形式の3次元データを、レイヤ情報を保持したままPDFファイルに変換できる。このPDFファイルを受け取った側は、Adobe Readerで、レイヤを表示/非表示にしたり、アクティブツールバーでモデルを回転させるなどあらゆる視点で確認できる。また、透明やソリッドフレームなどの表示方法が可能。ただし、モデルに変更を加えることはできない。Acrobat 9 Pro Extendedに同梱されているソフト「Adobe 3D Reviewer」では、パーツの移動や削除など、モデルの変更が可能だ。

 

コミュニケーションツールとして役立つ新たな機能を多数搭載
 Adobe Acrobat 9ファミリーでは、FLV形式のFlashムービーに対応し、動画を再生できるようになった。これまでも動画ファイルをPDFファイルに埋め込めたが、再生するには別途、対応する動画再生ソフトをインストールする必要があったため、不便であった。さらに、Acrobat 9 Pro Extendedでは、主な動画フォーマットをFLVに変換でき、個別のプレーヤーがなくても動画を再生できるようになった。また、動画の1秒ごとのフレームに注釈を付けることができるため、プレゼンテーション用に作成した動画などを複数人で編集する際に便利だ。
 Adobe Acrobat 9ファミリーでは、フォーム作成機能も強化され、PDFファイルを開くと、自動的にフィールドを認識し、アンケートフォームを作成できるようになった。回答状況を一覧できるフォームトラッカー機能も用意され、結果の集計や分析が簡単に行える。
 Acrobat 9 Pro Extendedには、PowerPoint用のアドインツール「Adobe Presenter」も同梱されており、インストールするとPowerPointにメニューが追加される。音声や動画をPower Pointに追加し、そのままPDFファイルに書き出せるため、インタラクティブな動きのあるわかりやすい資料を作成できる。また、Adobe Acrobat 8から搭載された、変更前と変更後の文書を比較し、変更の加わった個所が自動的に検出される文書比較機能も一新され、「挿入」「削除」「置換」などの変更個所が色分けされ、ハイライト表示されるようになった。文書のどこが変更されたか一目瞭然だ。図面をPDF化し、数値などの変更がないか確認する際に有用であろう。

 

 

●視覚的にデータを整理できるポートフォリオ機能

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さまざまなファイルをドラッグ&ドロップするだけで、ポートフォリオとして1つのPDFファイルにまとめられる

 

 

 

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作成したポートフォリオは電子メールに添付し、送信できる。また、ワープロ文書作成/Web会議/PDF変換などが行えるオンラインサービス「Acrobat.com」(https://www.acrobat.com/)で、ファイルの共有が可能

 

 

 

 

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作成したポートフォリオをAcrobat 7.0 Professionalで読み込んだところ、中に含まれているファイルは閲覧できるが、ポートフォリオは再現されない

 

 

 

●CADデータのレイヤ情報を保持したPDFファイルの作成が可能

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ペーパー空間とレイヤを保持した状態で、AutoCADで作成した3次元データを参照することが可能。図は壁と屋根のレイヤを非表示にした状態

 

 

 

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モデル空間は3次元データをそのまま読み込んで回転させたり、断面を表示して好きな位置の断面を見ることができる

 

 

 

 

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PDFファイルに変換する際に、どのレイヤを保持するか設定できる

 

 

 

●変更個所を検索する文書比較機能

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変更前と変更後の文書を比較し、「挿入」「削除」「置換」などの変更個所がハイライトで表示される


 

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[文書の比較]設定ダイアログボックス。ここで比較する2つの文書を選択して[OK]ボタンをクリックするだけで比較を実行できる

 

 

 

●フォーム作成機能でアンケートを簡単に作成

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目的に応じたテンプレートを選択し、ウィザードにしたがって入力するだけで簡単に作成できる。受信者からの回答の収集方法なども設定可能

 

 

 

 ●Acrobat 9ファミリー製品ラインアップ

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価格●89,565円(アドビストア価格) 

問合せ●アドビ システムズ 

TEL●0570-067337 

URL●http://www.adobe.com/jp/

動作環境 ● OS…Windows XP(SP2またはSP3)/Vista(SP1または非適用)、Windows Server 2003(SP2) メモリ…512MB以上 ハードディスク…2.06GB以上の空き容量 モニタ…1,024×768ドット以上の画像解像度 Webブラウザ…Internet Explorer 6.0以降 要DVD-ROMドライブ

 

 

TEXT:田代 肇


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