3次元CAD未経験者でも短時間で3次元モデルを構築可能 2008年は日本における「BIM(Building Information Modeli ng)元年」になりそうだ。BIMとは、建設生産にかかわる情報を3次元モデルに付加し、建築物の設計/施工/維持管理のコストや工期、品質を改善すること。日本建築家協会などによるBIM関連イベントが目白押しの中、BIMの本場である米国や欧州で絶大な人気を誇るBIM対応建築3次元CAD「ArchiCAD」のエントリー版「ArchiCAD STAR(T)EDITION 2008」が発表された。
価格は312,900円と、レギュラー版であるArchiCAD11の半額以下だが、ArchiCAD11から省かれているのは、チーム設計や外部参照など、大型かつ高度なプロジェクトで活躍する機能のみ。中小規模のプロジェクトでの使用には実質、支障はなさそうだ。
パラメータ操作による形状の変更が可能
3次元CADの操作を習得するには、まず、その独自のインターフェイスを理解するのが先決だ。その点、ArchiCAD STAR(T) EDITON 2008は、2次元CADユーザーがオンラインマニュアルを読みながらトライしても、1時間もあれば、3次元モデルを組み上げられるだろう。
3次元モデルが組み上がれば、そこから平面図や断面図を切り出すという3次元CADならではのだいご味を味わえる。部材は単なるベクターデータではなく、材質や納まりなどさまざまな属性を保持しており、複雑な階段も数クリックで作成できる。パラメータを変更すれば、瞬時にデザイン変更が可能だ。

入力した3次元モデルから、断面図(左)や平面図(右)などが自由に切り出せる。縮尺を変更(ここでは、1/100から1/5に変更)すると、詳細図が自動的に作成される

材質など、オブジェクトのパラメータを変更するだけで、瞬時に形状を変更できる。ここでは、カーテンウォールのサッシのピッチとともに、外壁や梁の色を暗色に変更し、モデルの雰囲気を変えてみた
レギュラー版との差額427,350円でアップグレードできる点も良心的だ。従来、価格面で3次元CADに敷居の高さを感じていたユーザーは、検討に値する製品だろう。なお、レンダリングソフトが同梱された「ArchiCAD STAR(T)EDITION w/Renderer」も用意されている。 ArchiCAD11に搭載されている、傾斜した壁や柱の入力機能がない点は残念だが、ArchiCAD STAR(T) EDITION 2008には、建築3次元CADやBIMソフトの入門者にとって必要十分な、かつ、既存の3次元CADユーザーにとっても実務で使える機能がそろっている。なお、ArchiCAD11で作成されたデータを開くことはできいため、導入の際は留意してほしい。
ArchiCAD STAR(T) EDITIONの製品ラインアップ
ArchiCAD STAR(T) EDITION 2008 w/Rendererは、同梱されるレンダリングソフトを選択できる。ArchiCAD STAR(T) EDITION 2008からArchiCADへのアップグレード価格は427,350円。ArchiCADからチームワーク機能を除いた「ArchiCAD w/o TeamWork」へは、364,350円でアップグレードできる
