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建材・設備の最前線

床材はインテリアの主役に


床はインテリアのなかでも面積が大きく、部屋のイメージを左右する重要な要素である。床材にこだわる建築主も多く、インテリアはまず床材から決めていくというケースも増えつつある。


今や、床材はインテリアの主役だ。
ここでは、住友林業、ミサワホーム、三井ホームのハウスメーカー3社の高級仕様におけるフローリングの人気傾向から、現在の床材のトレンドを探る。


キーワードは「素材感」


現在のフローリングのトレンドを一言で表すとすれば「素材感」であろう。以前は、フローリングといえば木目の出ない均一な質感をもつものが主流だったが、ここ数年は健康志向や自然素材への関心の高まりとともに、樹木本来の表情を生かしたナチュラルな床材に人気が集まってきている。


特に、30~40歳代前半の若い世代を中心に、単板ムクフローリングの人気が高まっている。今回取材した3社のなかでも、三井ホームが床材全体の約10%、住友林業は約21%にムクフローリングを採用していた。


樹種はオーク、メープル、チーク、ウォルナットなどが主流[写真1~3]。仕上げの方法もそれぞれの樹種のもつ質感を生かしたものが多く採用されている。たとえば住友林業の場合、濃色で木目のはっきりしたチークにはオイル仕上げを施し、淡色で明るい表情をもつメープルはほぼ無着色で使用している[写真4〜7]


素材を生かした仕上げ方法は複合フローリングでも同様に人気で、ミサワホームではチーク、メープル、ウォルナットなどの突き板に木目を生かす塗装を施すことで、ナチュラルな風合いの仕上げとしている[写真8~11]


写真1 写真4

写真1(左):三井ホームのリビングの一例。幅90㎜のローズウッドのムクフローリングを使用し、仕上げはウレタン塗装としている
写真4(右):北米産のハードメープルを使用した住友林業のムクフローリング。90㎜の幅広の材にウレタン塗装によるクリア仕上げを施している


写真2・3

写真2・3:カバ(左)、オーク(右)のムクフローリング使用例。メンテナンス性を重視し、仕上げはウレタン塗装を基本としている



写真5~7:150 ㎜幅のオークの挽板に「なぐり加工」と呼ばれる立体的な仕上げを施したフローリング(左)と、クリア仕上げのオーク75 ㎜幅ムクフローリング(中央)。竹フローリング(右)は独特の風合いをもつ


写真8

写真8:ミサワホームでは、幅90㎜のウォルナット突き板で高級感を演出する



写真9~11:ウォルナット(左)、チーク(中央・左)の複合フローリング使用例。幅はすべて90㎜、突き板表面の樹種の木目を生かした塗装を施している


幅広・淡色系が増加中


フローリングの幅といえば、かつては75㎜が主流だったが、最近では素材感を強調する目的で幅広が増えてきた。ムクフローリングの場合、三井ホームが最大で90㎜幅、住友林業では主に90㎜もしくは150 ㎜幅を採用している。


厚さは、複合の場合12 ㎜が主流。ムクでは寸法安定性を考慮して15㎜以上が多くなっている。住友林業ではスギ・ヒノキのムクフローリングを使用する場合、柔らかい材の素材感を出すため、30㎜厚としているという。
色の濃淡に関しては、最近の建築主の好みの多様化に伴って、各社とも多様な樹種を揃えている。

傾向としては、ナチュラルなイメージが強調される淡色の樹種が増えてきているが、ダークブラウン系の樹種も根強い人気を保っている。ミサワホームでは、中〜高級の仕様ではウォルナットなど濃色の樹種の突き板を151 ㎜や90㎜の広い幅で使用し、高級感を演出することが多いという。


「エコ」という付加価値


近年、建材のエコロジー性が求められるようになり、樹木を材料とするフローリングにも、環境に配慮した素材が使用され始めている。なかでも竹は、肌触りもよく、和風テイストの高級感をもつとともに、成長が早いため安定供給が可能な材として注目されている[写真7]。今回取材を行った3社でも、三井ホームと住友林業がすでに竹床材を用意、ミサワホームは、竹材に加えて残材を利用した人工木材の床材を開発中という。


ムクフローリングを好む建築主は、環境への配慮にも敏感だ。これからの床材にはナチュラルな素材感に加えて「エコ」という付加価値が求められるようになるだろう。


(写真提供:写真1~3=三井ホーム、写真4~7=住友林業、写真8~11=ミサワホーム)

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