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最高の水廻りを実現する テクスチュア&デザイン講座

第2回-丸形タイルの配列デザインパターン

丸形のタイルの標準的な配置は三角形の組み合わせである。最も密になり目地の量も最小になる。丸い形は、正方形と比べると自由度が高い分、パターンはさほど多くない。
第2回-丸形タイルの配列デザインパターン

1.丸形タイルの基本パターン

写真1 写真1今回使用した丸形タイル(アクア丸モザイク/INAX)。大きさは18.5mmで11種類のカラーバリエーションがある。写真は右がライトオレンジ、左がマロン。以下の作例ではペールブルーとライトブルーを使用(実際のタイルの色とは多少異なる場合があります)

丸形のタイル[写真1]の標準的な配置は三角形の組み合わせである[写真2(1)]。最も密になり目地の量も最小になる。タイルの通りとしては、0度、60度であり、指向性は少ない。

次にグリッド配置があり、前者よりは粗な印象となる[写真2(2)]。この配置は柔らかな丸タイルに、整然とした印象を与える。

写真2(3)は変則的なパターンで、(1)と(2)を組み合わせたものである。これは反復のさせ方でさまざまなバリエーションが考えられ、このように一方向に方向性をもったテクスチュアとすることができる。

写真2(4)は、ランダムな配置である。丸タイルをただ平面に無造作に並べてできる表情ともいえる。これは、丸タイルならではであり、並べ方を考えず自然に配置が決定されていく。幾何学的というよりは、タイル一つひとつの力関係を決めることで配置する。詰め込む度合いにより写真2(2)の模様が部分的に現れ、完全に詰め込むと、写真2(1)により近づいていく。丸い形は、正方形と比べると自由度が高い分、パターンはさほど多くない。

写真2丸形タイルの基本配置パターン 写真2

2.色を使った応用パターン

写真32色のタイルの組み合わせによる配置パターン 写真3

色の異なるタイルを組み合わせることでも、幾何学的意味を付加できるので、ここからはその例を紹介しよう。

写真3(1)のようにライン状に色を配置することにより、完全なグリッドのパターンでありながらも、方向性をもった模様を生み出すことができる。

写真3(2)はナミナミ(ギザギザ)のパターンだ。単調な三角形配置に色の配置を施すことで、リズムが生まれ、楽しくかわいらしい表情となる。

写真3(3)はランダム配置にさらにランダムな色を施したものだ。ランダムな表現は非常に奥の深い分野で、ときとして自然界にあるもののように振る舞い、空間に強いテクスチュアを与える[写真6]。この模様をつくるには、ただ適当に手にとったタイルを並べればよい。2色のタイルを混ぜた容器を用意して、偶然を楽しみながら配置するのである[写真4]

写真4・5 写真4張られる前の丸タイル。適当な大きさの容器に2種類のタイルを混ぜて入れておき、選別することなく手に取ったものから張っていく。2種類のタイルの配合を変えてもどちらかのタイルがアクセントとして機能する
写真52色のタイルを使い円周に沿ってタイルを配置する。この配置では広がりのある空間を演出することができる

最後に、基本的な配置のところでは説明しなかった並べ方を紹介する。あるラインに沿ってタイルをならべていく方法の1つで、写真5は円周上にタイルを配置したものだ。配置がよく分かるように異色のタイルを並べている。

写真6 写真6ランダムなパターンを浴室内に施した例(モンタージュ)。配置や色の組み合わせをランダムにすることで、より自然な仕上がりとなる
- 菊地宏 -
1972年東京生まれ。'98年東京理科大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了後、妹島和世建築設計事務所勤務、
ヘルツォーク&ド・ムーロン建築事務所勤務を経て、2004年より菊地宏建築設計事務所主宰