


リビングにも映えるタイル
ボーダータイルは水廻り空間だけでなくリビングや寝室などの居室にもマッチするタイルで、使用した空間にしっとり感と知性的な雰囲気を演出できる。タイルの性能面にこだわらず意匠性の高い仕上材としてさまざまな部位に使ってみても面白い材料である。
ボーダータイルの基本配置
写真1今回使用したボーダータイル(インテリアモザイク窯変ボーダー/INAX)サイズは12.5×98mmで7種類のカラーバリエーションがあるこのタイルは、一方向に長い形をしたタイルだ[写真1・2]。これを横方向に整然と並べると繊細な雰囲気が出る[写真3(1)]。
写真3(2)は、縦使いの例である。横方向と違い、和風の縦格子のイメージを彷彿させる雰囲気となる。使用したボーダータイルは、独特の焼きムラが特徴なので、より和風が強調されることになる。
写真3(3)は、写真3(2)をランダムにずらしたものだ。整列した雰囲気を消したいときには、このような配置も効果的だろう。白色と相まって、ぼんやりとした霧のなかの風景のようにも見える。
写真3(1)を微妙にずらしたものが写真3(4)である。ここでは波形にずらし、単調なパターンにリズム感を出した。このように素材自体にリズムがなくても、配置によってつくることはできるし、以下に紹介する方法でも、似た効果が期待できる。
写真3ボーダータイルの基本パターン
立体的に張る
写真4シートの状態のボーダータイル。一方向には簡単に曲がることが分かる写真4は、今回使用した製品をシートの状態で撮影したものだ。裏地は柔らかく、布地に近い印象を受ける。この複合的なシート材の特性を生かして後半の事例を紹介しよう。
一方向に変形可能なこのシートは、一方向の凹凸に追従する。この性質を利用してアール面に施した例が写真5である。滑らかな凹凸により立体感を与えられ、タイルのテクスチュアおよび素材感がきわめて効果的に出る。
写真6局所的な凸凹に追従した例。シートの特性を生かして、立体的に張ることで、平面に変化をつける写真6は局所的な凹凸に追従した例である。平坦な面のある一部がこのように出っ張ることによって、その平面がただの平面ではなく特別なものとして印象づけられる。写真8はこの出っ張りを手摺に見立てて作成したモンタージュである。
写真7は写真6を組み合わせたもので、常に変化する帯が連なる例である。
下地のつくり方に工夫が必要となるが、単調なパターンからとてもダイナミックな表情をつくることもできる例として見ていただきたい。
写真8壁の一部に凹凸をつくり、そのアクセントとしてタイルを張る。タイルでできた壁と一体の手摺をイメージしている


