
NTTは5月14日、今後5年間の事業展開戦略を発表した。これによると、08年3月に商用サービスが開始されたNGN(Next Generation Network、次世代ネットワーク)について、2010年度末を目途に、ユーザー数を1,000万契約にまで伸ばし、さらに、2012年度末には、既存IP網をすべてNGNに移行するという。同社の「光サービス」収支は現在赤字の状態が続いているが、NGNを含む光データ通信サービスを柱に、2011年度を目途に単年度黒字化する方針だ。
既存IP網をNGNへ移行する計画については、2010年度まではNGNサービスのエリア拡大に沿って漸進的に行い、2010年度以降に、本格的な移行を開始、2012年度末に完了する方針だ。
NGNサービスが拡大できるかどうかは、NGNで提供するQoS(通信帯域を確保し、一定の通信速度を保証する技術)コンテンツの充実がカギを握ると見られているが、現在提供されているサービスは、高品質IP電話会議装置を使ったひかり電話や、「フレッツフォン」を使用したテレビ電話などにとどまっている。
これについて同社では、2010年度までに、家庭向けサービスとして、「QoS型VOD(ビデオオンデマンド)」サービスをはじめ、「パソコン/テレビ向けハイビジョン映像配信」サービス、「BS放送のIP再送信」サービスを展開。また、企業向けサービスとしては、NGN上に大規模な仮想空間を構築し、商取引などを中心としたメタバース事業、ネットワークなどを介してアプリケーションを提供する「SaaS」などを提供する考えだ。
SaaS提供に関しては、同社のグループ会社、NTTデータと日本オラクルが、地図情報サービスとCRM(情報システムを利用した顧客管理)アプリケーションとを組み合わせたサービスの提供を開始したほか、NTT西日本が、既存IP網上でのSaaSサービス提供実験に着手するなど、活発な動きを見せている。
(CAD&CGマガジン●高比良研)
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