

写真:受賞作のひとつ、「珠洲市多目的ホール」。
明るく開放的な建築は、市民、行政との1年間にわたる
ワークショップを経て、プログラムが組み立てられた
(撮影=平野崇)
BCS賞は1960年に創設され、第49回の今回までに782の受賞作を数える日本建築界の代表的な賞のひとつである。大きな特徴は、対象作品を供用開始後1年以上経過したものに限り、事業企画から設計、施工、運用・維持管理まで、建築主・設計者・施工者すべての取組みを評価対象としていることだ。
今回の受賞作においても、収蔵品を持たない美術館として複雑な機能が要求された「国立新美術館」、制震性能、環境性能、外断熱の内外打放しコンクリートなどで先端技術が結集された「大成札幌ビル」、地場産の尾鷲ひのきを組み合わせた柱と梁で構成された「三重県立熊野古道センター」など、さまざまな観点による選考がされている。
特別賞は、環境への配慮、革新技術の適用、建物修復など伝統技術の継承、都市再開発の推進などに対する取組みで、特に優秀とされる建築物に与えられる。受賞作の「東京ミッドタウン」は、既存の公園を取り込み、広大な敷地に魅力的な都市空間を形成した点、「なんばパークス」は、豊かな緑に覆われた施設が市民に親しまれている点などが評価された。
なお、建築業協会のホームページでは、歴代の受賞作品データを、その受賞年度や所在から検索することができる。
http://www.bcs.or.jp/prize/index.html
写真提供(15点)=(社)建築業協会
【第49回BCS賞受賞作品(50音順)】
大阪弁護士会館(2006年竣工、大阪府大阪市、写真1)
建築主=大阪弁護士会 設計=日建設計 施工=大林組
国立新美術館(2006年竣工、東京都港区、写真2)
建築主=国立美術館 設計=黒川紀章建築都市設計事務所+日本設計
施工=鹿島建設+大成建設+松村組+清水建設+大林組+三井住友建設
山陽新聞社 新本社ビル(2006年竣工、岡山県岡山市、写真3)
建築主=山陽新聞社 設計=日建設計 施工=鹿島建設+大本組+荒木組
珠洲市多目的ホール(ラポルトすず)(2006年竣工、石川県珠洲市、写真4)
建築主=珠洲市 設計=長谷川逸子・建築計画工房 施工=鹿島建設
聖学院大学礼拝堂(2004年竣工、埼玉県上尾市、写真5)
建築主=聖学院 設計=香山壽夫建築研究所 施工=戸田建設
大成札幌ビル(2006年竣工、北海道札幌市、写真6)
建築主・設計・施工=大成建設
東京大学 駒場コミュニケーション・プラザ(2006年竣工、東京都目黒区、写真7)
建築主=東京大学+駒場コミュニケーション・プラザPFI 設計=類設計室+鹿島建設
施工=鹿島建設
東洋ロキグローバル本社ビル(2006年竣工、静岡県浜松市、写真8)
建築主=東洋ロキ製造 設計=久米設計 施工=大成建設
虎ノ門タワーズ(2006年竣工、東京都港区、写真9)
建築主・設計・施工=鹿島建設
日本盲導犬総合センター(2006年竣工、静岡県富士宮市、写真10)
建築主=日本盲導犬協会 設計=千葉学建築計画事務所 施工=安藤建設
三重県立熊野古道センター(2007年竣工、三重県尾鷲市、写真11)
建築主=三重県 設計=建築研究所アーキヴィジョン+梅沢建築構造研究所
施工=奥村組+東建興業+セルフ舎建設
瞑想の森 市営斎場(2006年竣工、岐阜県各務原市、写真12)
建築主=各務原市 設計=伊東豊雄建築設計事務所+佐々木睦朗構造計画研究所
施工=戸田建設+市川工務店+天龍建設
横須賀美術館(2006年竣工、神奈川県横須賀市、写真13)
建築主=横須賀市 設計=山本理顕設計工場 施工=鹿島建設
※特別賞
東京ミッドタウン(2007年竣工、東京都港区、写真14)
建築主=三井不動産ほか 設計=日建設計+スキッドモア・オーウィングス・アンド・メリル+イドー+コミュニケーション・アーツ+隈研吾建築都市設計事務所+坂倉建築研究所+安藤忠雄建築研究所+青木淳建築計画事務所 施工=竹中工務店+大成建設
なんばパークス(2007年竣工、大阪府大阪市、写真15)
建築主=南海都市創造 設計=大林組+日建設計+THE JERDE PARTNERSHIP
施工=大林組+竹中工務店
【第49回BCS賞選考委員(50音順)】
飯田善彦(飯田善彦建築工房)、可児才介(大成建設)、嘉納成男(早稲田大学)、岸和郎(京都工芸繊維大学)、北泰幸(竹中工務店)、佐野吉彦(安井建築設計事務所)、富永讓(法政大学)、播繁(播設計室)、松村秀一(東京大学大学院)、山本敏夫(鹿島建設)、六鹿正治(日本設計)、割田正雄(清水建設)

