
8月30日~9月15日、東京都は耐震キャンペーンと題し、マンション耐震化シンポジウムや木造住宅での耐震改修工法の紹介などのイベントを開催する。また都では、木造住宅の耐震診断事務所の登録制度を設けており、8月31日に講習会と試験を行うなど、住宅の耐震化を推進している。
東京都には、1981年に導入された新耐震設計法以前の木造住宅が約65万戸あるといわれている。このうち、2007年の時点で耐震化されている住宅は約50万戸(76.3%)。大地震が起きた場合、耐震化されていない住宅、約15万戸は倒壊する可能性があるということになる。都ではこうした住宅の耐震化を急務と考えており、平成27年までに約58万戸(90%)の耐震化を目標としている(図1)。
今回の耐震キャンペーンでは、集合住宅の耐震化シンポジウムや震災対策相談会、木造住宅の耐震改修工法の展示会や相談会などが開かれるほか、都内の各自治体でも相談会や展示会といったイベントを予定している。
また都では、耐震化促進の一環として東京都木造住宅耐震診断事務所登録制度を設けている。これは、都が定める一定の要件を満たす設計事務所を登録、公表することで、都民が安心して適切な耐震診断を受けられるようにする制度である(図2)。
現在の登録事務所数は104事務所で、最終的には300事務所程度の登録を予定している。登録するには、耐震診断技術者育成講習会を受けたうえで同日に行われる試験に合格する必要がある(図3)。
講習会と試験は2006年から年1回実施されており、今年は8月31日に予定されている(申し込み受付はすでに終了)。登録事務所で耐震診断することで、都や市区町村の自治体によっては補助金を受けられるというメリットもある。
ただ、いくら都が促進しても、住宅のオーナーである都民が動かなければ耐震化は進まない。都の建築防災課の金子博氏は「費用の面もさることながら、『まだ大地震は来ないだろう』とか『うちは大丈夫だろう』といった楽観的な考えから、重い腰が上がらない都民も多い」と、現状を訴える。
90%の木造住宅の耐震化という目標を達成するには、今後も制度の整備とPRを続ける必要があるだろう。
■リンク
東京都木造住宅耐震診断事務所登録制度(東京都)
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/kenchiku/taisin/ts_02.htm
耐震キャンペーンの実施について(東京都)
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/topics/h20/topi029.htm
東京都木造住宅耐震診断技術者育成講習会及び修了考査のご案内(東京都防災・建築まちづくりセンター)
http://www.tokyo-machidukuri.or.jp/tatemono/2008taishin_koushuukai.html

