
施主へのプレゼンテーション手法はテクノロジの進歩にともない、手描きパースや模型などのアナログ的な手法に加え、CGパースや3次元アニメーションといったデジタルな手法が登場し多様化してきた。不況により設計者の置かれている環境が厳しさを増す中、施主へのアピール力の向上はますます重要な課題になりつつある。このような状況において、多様なプレゼンテーション手段を持つことは、大きな武器になる。
そんなAutoCADユーザーにとって、プレゼンテーションの大きな武器になると注目されているのがAutodesk Impressionだ。同ソフトは、AutoCAD/AutoCAD LTのDWG/DWFファイルから、手書き風イラストが手軽に作成できるソフト。一般販売は行われておらず、オートデスク製品のサブスクリプションユーザーに無償ダウンロードの形で提供されているほか、2009年1月末まで「AutoCAD 2009」に同梱され配布されている。
DWG/DWFファイルをAutodesk Impressionに読み込み、線種を鉛筆や木炭などの手書き風の線に変更し、塗り絵のような感覚で着彩していくだけで、図面を素早く簡単に手書き風イラストに加工できる。線種や着彩パターンが豊富に用意されているので、さまざまなテイストのイラストが作成可能だ。
元図面の画層やブロックデータをそのまま読み込むことが可能で、読み込んだ後に元図面に変更が生じた場合でも、[CADジオメトリを更新]コマンドを使えば、元図面の変更がAutodesk Impression上のイラストに自動的に反映される。また、イラストを作成する際に使用した線種や着彩パターンは「スタイルマップ」としてテンプレート化できる。図面を読み込む際にこのスタイルマップを使えば、瞬時に同じテイストのイラストが作成できるので、複数の設計案を提案する際などに役に立つ。
まだ国内では認知が薄いAutodesk Impressionだが、AutoCADとAutodesk Impressionを用いて、時間と手間を掛けずに効率よくプレゼンテーション用イラストを作成する方法を紹介した、書籍『AutoCAD + Autodesk Impression による2D/3D 建築プレゼンテーション入門』(BNN新社刊、著:石崎友久/大河内浩一、3,990円)も発売されている。
(CAD&CGマガジン ● 星 徹哉)
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