五感で楽しむ間取りの図鑑

定価 1,800円+税
著者名 建築家住宅の会
ページ数
判型 A5判
発行年月 2022/12
ISBN 9784767830872

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五感で楽しむ間取りの図鑑

内容・概要

住まいの感性・センスも、まずは知識から

広がり、抜け、奥行き、重なり、間などの
感覚的かつ立体的な空間のとらえ方ができると
間取りは信じられないくらい豊かなものになります。
さらに動き、たまりなどの動線、
暮らしを彩る光や影、
さらには快適な温熱環境までしっかりと考えることで
五感で楽しむ間取り=家ができあがります。

1章 境界を間取る
01広がり感:広がり感を出すには内部空間の微調整が重要
・狭い間口でも吹抜けで広がり感を
・空間の高さ調整で広がり感を出す
・腰壁で空間を間仕切る
・中庭を設けて視線を外に導く
・吹抜けは縦横のバランスが重要
・多方向への広がりを生む螺旋階段
・大きな外皮がつくる一体空間
02抜け:端から端まで抜ける「仕掛け」をつくれば、窮屈感は解消でき抜け感が得られる
・バルコニーの手摺壁で視線を空に導く
・縦・横・斜めの抜けをつくる
・隣家を隠しつつ、細い路地に視線を抜く
・借景に向け壁一面を大開口とする
・道からは見られず、視線は抜ける大開口
・開口部を間近に感じる仕掛け
・庭を点在させ、視線の抜けを確保
・外部空間を取り込む土間空間をつくる
・玄関ドアの両袖で抜けをつくる
03奥行き感:空間の広がりを期待させることで奥行き感は生まれる
・視線が通る距離を伸ばす
・平面に角度をつけると奥行き感が出せる
・明るい・暗い空間を交互に重ねる
・細長い建物は廊下をつくらない
・長いアプローチの奥行き感を強調する
04重なり:重なりを意識して仕切れば、空間に良好な関係性が生まれる
・多様な奥行き感を出す中庭の重なり
・半透明の壁で気配と光を伝える
・上下に重ねて居場所をつくる
・格子で外部と中庭を緩くつなぐ
・中庭で重層する空間に一体感を出す
05間:空間どうしの間に秘められた可能性を最大限に引き出す
・空間と空間をつなぐフリースペース
・中庭がL・D・Kの間をとりもつ
・空間を緩やかに仕切る箱を設ける
・さまざまな行為を誘う段差
・中庭に設けた外階段で居室をつなぐ
・路地を引き込み住空間を豊かにする
・屋外空間と段差で間仕切る
・室内に縁側空間を設ける
・バルコニーを格子で隠して内部化する

2章 動きを間取る
01動き:効率的な動きを生みだす動線計画が快適な住空間をつくる
・中庭を中心にした回遊動線
・居室が広くなる玄関と階段の配置
・生活の利便性と収納力を両立させる
・移動が楽しくなる階段の配置
・動線を考慮して段差で空間を仕切る
・螺旋階段で多方向に視線が移ろう空間に
02たまり:長居したくなるたまりを設け、心地よい住空間をつくる
・階段に新たな機能を加える
・外部空間に快適なたまりをつくる
・敷地の高低差に沿ってたまりを点在させる
・目線をそろえて食の空間を魅力的に
・吹抜けを中心に上下のたまりをつなぐ
・寝室を共用空間で囲う
・見え隠れすることで、落ち着きが生まれる

3章 彩りを間取る
01光・影:快適な明るさは、光と影のバランスから生まれる
・南側に建物を寄せて採光を確保する
・階段室が光井戸の機能を兼ねる
・中央の吹抜けで北側1階まで光を
・時間・季節に合わせて光を採り入れる
・全周のハイサイドライトで家中に光を
・トップライトからの光が空間に陰影をつくる
・リビングと和室で明暗をつける
・部屋ごとに明るさを調整する
・隙間からの採光で陰影をつくる
02暖・涼:暖・涼のデザインは、断熱性能の高さと適度な通風が肝
・スキップフロアで空気を循環
・吹抜けの快適さは断熱性能で決まる
・設備に頼らない空気の循環方法
・全館空調で温度が一定の環境をつくる
・屋上緑化で断熱性能を上げる
・屋根形状で風の入り方をコントロール
・地下空間が快適になる風の流れをつくる
・煙突効果を利用して、通風・排熱を促す
・棟部に溜まった暖気を抜く工夫