最高の建物と街を描く技術

定価 3,200円+税
著者名 建築知識(編)
ページ数 208
判型 B5判
発行年月 2023/05
ISBN 9784767831404

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最高の建物と街を描く技術

内容・概要

建築のプロ×イラスト、マンガ、アニメのプロ=無敵の背景画。

建築誌ならではの視点でつくられた背景画・パース特集として話題になり、
専門誌としては珍しい重版出来で注目された「建築知識」2019年10月号が、
その続編となる2021年6月号と合体してパワーアップ!

「ハリボテみたいな背景になってしまう」
「実際の建物を参考にしたいけど、”あの部分”の名前が分からないから調べられない!」
「キャラクターが背景から浮いてしまう」
「階段や屋根が描けない!」…etc.
その悩み、建築が分かれば全部解決します。

絵がうまい人ほど、情報収集能力と観察眼に優れているもの。
「それっぽい」建物や街並みを描きたいなら、実際の建築がどんなルールでできているかを知るのが一番の近道です。

本書では、リアリティのある建物と街を描くコツを「建築の知識」と「表現技法」の両面から紹介。
リビング・和室などの内観、木造とRC造の外観の違い、照明の配置方法、屋根・窓などの部位ごとのつくりから、
それらが街を形づくる時のルール、はたまた神社・江戸時代・学校など住宅以外のシチュエーションまで、建物を表現するなら知っておきたい寸法・名称・知識をさまざまな切り口でまとめました。

もちろんパースと構図の基礎や、遠近法の種類、陰影と色のつけ方、モチーフの配置方法などイラストの魅力を高める作画のコツも満載。
この1冊で「知識」と「表現」の両方から幅を広げれば、背景画は怖いものなし!

イラスト、アニメ、3Dモデル、プレゼンパース、小説…すべてのクリエイター必見、
いざという時に必ず役立つ、"最強の背景画"テクニック集の永久保存版です。


【豪華執筆陣を一部紹介(敬称略)】
アーティスト/マテウシュ・ウルバノヴィチ(「君の名は」背景美術、画集『東京夜行』など)
背景グラフィッカー/吉田誠治(ワンドロ、『ものがたりの家』など)
コンセプトアーティスト/よー清水(『絵がふつうに上手くなる本』『「キャラ背景」描き方教室 』など)
漫画家/大童澄瞳(『映像研には手を出すな!』など)
イラストレーター/藤ちょこ(『彩幻境』『極彩少女世界』など)
アニメ美術設定/谷内優穂(「東京リベンジャーズ」「進撃の巨人」など)
漫画アシスタント/MAEDAX(アシスタント背景美塾塾長、『MAEDAXの背景萌え!』など)
画家/塩谷歩波(『銭湯図解』『湯あがりみたいに、ホッとして』)
漫画家/殿ヶ谷美由記(『だんだらごはん』『氷属性男子とクールな同僚女子』など)
一級建築士/遠藤慧(ホテルスケッチ)
イラストレーター/埜々原(#萌え建築、ゲーム「断崖のカルム」など)
建築イラストレーター/山田雅明(日建設計イラストレーションスタジオ前室長)
ほか多数


目次

1章 ルールがわかれば建築が描ける
イマドキな木造住宅を描く/おしゃれなRC造マンションを描く/建築基準法を意識して街を描く/屋根のパースをとる/屋根の表現にバリエーションをつける/開口部の描き方/和室のモジュールと寸法/和室で使える添景/洋室のモジュールと寸法/洋室で使える添景① 洋室で使える添景②/階段の描き方/移動空間のモジュールと寸法/移動空間で使える添景/キッチンのモジュールと寸法/水廻り空間のモジュールと寸法/水廻り空間で使える添景/屋外空間のモジュールと寸法/屋外空間で使える添景

2章 リアリティを演出する作画術
陰影表現の基本を知る/陰影は色味を統一する/陰影を効果的に用いてドラマチックに/昼夜の光の変化を魅せる/温かみのある懐かしい住宅の明かり/にぎやかな店舗の明かりを表現する/色彩の基礎知識を身につける/ロジカルに着色する/色彩遠近法で統一感とメリハリを!/遠いほど青く見える「レイリー散乱」/空気が白くかすむ「ミー散乱」/知っておきたい画材と道具/目的ごとにタッチを使い分ける/物体の質感を色で表現する/ライティングをモノクロ変換で確認/寒色系線画で細密イラストを引き立てる/線画は描き込みを少なくシンプルに/線画のみで世界観を構築/線画を活かして着彩する/今すぐ使える「コピックスケッチ」テクニック/色鉛筆はハッチングで素材感・立体感を出す/透明水彩は着色の順序が大切/ウェット・イン・ウェットで繊細さを演出/材料のエイジングを描く/質感を描き分ける/建物を際立たせる雲の表現/添景は戦略的に配置する/添景を置いてはいけない場所もある/空間表現はスケール感に注意!/添景は大まかなかたちを捉える程度に描く/生活感は小物に語らせる/人はモジュールで描き分ける/街並みにモブを描き込む/建物の魅力を高める植栽の描き方①/建物の魅力を高める植栽の描き方②/樹木は幹と葉の比率が決め手/樹木を重ねて高低差を表現する/ハイライトで生き生きとした植物を描く/自然描写で土地柄を表現する/添景で心地よいごちゃまぜ感を演出する/家具は細部の描写と陰影が鍵/アニメーションの美術設定に学ぶ世界観の出し方

3章 舞台設定別建築の知識と演出の技術
江戸時代の街並みを描く/雰囲気のある神社を描く/レトロな建物を描く/レトロ団地は狭さと生活感で表現/あえての野暮ったさが懐かしさになる/設備を描いてリアリティを出す/典型的な学校の普通教室/最先端の教室にアップデート/学校の理科室を描く/学校の保健室を描く/宿場町のつくり/港町のつくり/城郭と城下町のつくり/ニュータウンのつくり/ファンタジーの建物を創作する/オリエンタルな雰囲気を演出する

4章 図法と構図の基礎知識
透視図法の基本を知る/パースの基本を理解する/1点透視図/1点透視は特定の範囲を手軽に表現できる/2点透視図/広範囲を見せたい時には2点透視が最適/“横内式”1点透視図法で効率的に描く/複数モチーフを斜めに配置する/VPをずらして自然に見せる/モチーフを際立たせる強化遠近法/図面でパース以外の表現を/見せたいものでアイソメ角度を変える/対角線を使って壁を均等に分割/ランダムな幅も対角線で簡単に分割できる/1点透視で丸い床やテーブルを描く/小物はすべて単純な形に分割して描く/上り坂は上下2つのVPで描く/下り坂は上り坂の応用で描ける/勾配天井は3つのVPで描く/階段は坂道のアレンジで描ける/構図と画角の使い分け方/画角と構図の選択で臨場感UP/第一印象で惹きつける/見せ場を事前に決めておく/街並みを描くためのキホン/街並みだけで映える画面をつくる/今にも動き出しそうな映像的表現/シルエットでとらえて描く/直線と曲線を使った空間表現と構図/世界観を1枚の絵で伝える/建物のある背景にキャラクターを配置/キャラクターを際立たせる

5章 絵の上達は設計熟達の近道
心を揺さぶる「手描き」の力/図版資料の特性を整理し、使い分ける/着色と影の効果で平面図を立体的に/断面図では影の表現がより重要/立面図に立体感を加えると効果抜群/図面のスケールに応じて色を使い分ける/イラストの意図を色で強調する/パースで効率よくイメージ共有/できるプレゼンシートの極意/シークエンスで見せて想像をかき立てる/親しみやすい表現で建築を身近に/「売り」を的確にアピールするプレゼンシート/効果的な構図・画角を設定する/見せ場を随所につくる/建物の使い方を添景で表現する/手描きで正確・最速! ワーキングパースのススメ/「ドラフト感」で依頼主の本音を引き出す/一度のプレゼンで理解と共感を最大限得るには/現場スケッチのススメ/工事手順をスケッチで伝える

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