江戸吉原 解剖図鑑

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定価 1,700円+税
著者名 菊地 ひと美
ページ数 128
判型 A5判
発行年月日 2025/06/24
ISBN 9784767834344

江戸吉原 解剖図鑑

内容・概要

なぜ、遊郭は人を惹きつけるのか?

色恋と非情が渦巻く不夜城・吉原。
江戸幕府公認の遊郭である吉原には、華やかな恋の夢を見させてくれる遊女たちがいました。遊郭へ通い詰める男たち、客を虜にする遊女たち、そして遊郭を運営する茶屋・妓楼。客は何を求めて吉原へ通い、吉原の人びとはどのうようにして客の心をつかんだのでしょうか?
遊女や妓楼の等級、蔦屋重三郎のヒット作「吉原細見」などから読み解く「吉原のしくみ」から、
恋せずにはいられない遊女の魅力と茶屋・妓楼の「からくり」、妓楼の裏方や四季の行事まで、人びとを惹きつけてやまない吉原の世界をフルカラーで徹底図解!

ドキドキして、もどかしくて、非日常的で、刺激的。だから吉原に惹かれてしまう!?
お江戸の非日常の極楽(はたまた地獄か?)の世界をご案内!

【目次】
1章 吉原のいろは伝授
・吉原の出版王蔦重とガイド「吉原細見」
・吉原の手引書「吉原細見」を拝見!
・花魁はおいくら?遊女の等級と値段
・遊女屋の「格」は店構えでわかる
・格の低い「小見世」はどんな見世?
・最下級の遊女屋「河岸見世」

2章 吉原での遊び方指南
・一階の台所から見た朝の風景
・遊女屋・大見世の中庭
・二階は遊女の部屋と遊興の場
・茶屋を通さない「直きづけの客」の遊び方
・まずは張見世でお好みの遊女を選ぶ
・遊女選びから床入りまで 直きづけの客の一晩
・夜も明けきらないうちから帰り支度
・茶屋を通す「上客」の遊び方
・上客と花魁をつなぐ引手茶屋のしくみ
・かりそめの夫婦となる茶屋での三度の儀式
・馴染み客が向かうのは遊女屋ではなく茶屋
・呼び出しを受けたら茶屋へ向けて「花魁道中」
・宴会の盛り上げ役なら芸者と太鼓持ちにお任せ
・酒宴はまだまだ終わらない!遊女屋へ移動してまた酒宴
・上客たちの早朝の帰り支度

3章 吉原のからくり
・回転率と男女の恋心を天秤にかけた「廻し」
・上客でも容赦なくフラれる「廻し」と「貰い引き」
・吉原で雑魚寝!共同で使う「割り床」
・出費がかさむ吉原のご祝儀「花代」
・遊んだ金が払えない?「付き馬」がお供しますぜ
・旦那が浮気をした?!遊びで済まない本気の罰
・客が付かない遊女の自費になる「身揚がり」
・値段が吊り上がる「紋日」に客も遊女も苦しむ
・絢爛豪華な調度品で埋め尽くされた花魁の個室
・高位になればなるほどかさむ花魁の日々の出費
・遊女も金策に走る!支出の多い花魁の苦労
・送るも受け取るも一苦労 遊女たちの「文」と文使い
・遊女たちの最大の夢?莫大な金額がかかる「身請け」

4章 遊女屋の人びとと日常
・才色兼備が当たり前!「花魁」の教養と習い事
・花魁が面倒をみる幼女「禿」
・見世に出たばかり「振袖新造」
・年齢と経験を重ねた遊女「留袖新造」と「番頭新造」
・遊郭中から恐れられる監視役「遣り手」
・天道に背く遊女屋の「楼主」
・裏方の男たち「若い者」と「奉公人」
・遊郭の台所事情 仕出し料理とまかない料理
・花魁たちの自由気ままな朝食
・夜から一転、ゆったり営業の「昼見世」
・豪快に遊ぶ「留守居役」と昼見世で遊ぶ「勤番武士」
・遊女屋の人びとが勢ぞろい 夜見世の「花魁道中」
・春の宵を彩る仲之町の「桜並木」
・白装束で夏の涼を演出する「八朔」
・踊りや寸劇でにぎやかに「俄狂言」
・吉原の暮れと正月を飾る「門松」

コラム
・なぜ遊女に恋するのか?対極にいる女房と遊女
・遊女の命がけの恋・駆け落ち
・年季明けの遊女のその後

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